ワタミが「第31回 食品安全安心・環境貢献賞」を受賞

2023.02.13 食

日本食糧新聞社が主催する「第31回 食品安全安心・環境貢献賞」にワタミが選ばれた。同賞は、食品産業に属する企業・団体を対象に、安全・安心や環境保全の先駆的な活動や成果を顕彰するものだ。ワタミは、「資源循環に向けた食品リサイクルループの構築」が高く評価された。

「第31回 食品安全安心・環境貢献賞」の受賞企業

「第31回 食品安全安心・環境貢献賞」の受賞企業

「食品安全安心・環境貢献賞」は、食品産業の安全、安心、環境保全への関心を高め、業界における対応の促進と向上を図ることを目的としている。

選考基準は、法令順守体制やステークホルダー(株主、従業者、取引先、消費者など)と情報共有する体制を構築しながら、安全・安心、環境保全、社会に貢献していることだ。

ワタミは、持続可能な社会を目指し、「再生可能エネルギーを利用した循環型6次産業(ワタミモデル)」に取り組んできた。食品リサイクルループ、宅食弁当プラスチック容器リサイクルなど、サーキュラーエコノミーを実践するほか、本社ビルと弁当工場最大規模の中京センターでは、再生可能エネルギーを導入している。

 

渡邉美樹・ワタミ会長兼社長

渡邉美樹・ワタミ会長兼社長

宅食弁当工場の愛知県中京センターと埼玉県東松山センターでは、未利用食材(食品廃棄物)をリサイクラーに搬出し、鶏用に飼料化し、その餌で育った鶏卵を仕入れ、「食に戻す」利活用(食品リサイクルループ)を行っている。

2020年には、名古屋市で競合他社とともに外食事業協働食品リサイクルループを構築。名古屋市内の5社35店舗と協働し、食品リサイクルループを実践している。

宅食弁当で使用するプラスチック容器は、配達時に使用済みの弁当容器を回収し、ケミカルリサイクルで容器の原料として再資源化する。

このほか、同賞には、食品ECサイトを運営するクラダシ(東京・品川)、調理麺メーカーのデリモ(埼玉県草加市)、ライフコーポレーションが選ばれた。

「日本で最もフードロスを削減する会社」をビジョンに掲げるクラダシは、食品ECサイト「Kuradashi」を通じたフードロス削減の取り組みが評価された。同サイトでは、賞味期限が迫った食品や季節商品、パッケージの汚れなどが要因で食べられるのに流通過程で捨てられてしまう商品を買い取り、お得な価格で販売している。

調理麺メーカーのデリモは、部署横断型の委員会を設置し、全社的な環境活動を継続的に行っている点が評価された。

オーガニック商品を中心に取り扱う新業態「BIO-RAL(ビオラル)」を立ち上げたライフコーポレーションは、農薬や化学肥料、添加物をなるべく使わない商品を企画・製造・販売することで消費者の健康増進をサポートしている点が評価された。


社会との関わりや、人や社会、地球を元気にする取り組みなどを紹介します。