わたみ自然学校 陸前高田でイカダ作りや星空体験、被災の教訓も学ぶ

2022.08.10 社会

ワタミは8月2日から5日まで「第24回 陸前高田わたみ自然学校」を実施した。小学4~6年生の子どもたち34人は6班に分かれ、宮城県陸前高田市で3泊4日を過ごした。イカダ作りや星空体験、野菜収穫、キャンプファイヤーなどを楽しんだほか、東日本大震災の教訓も学んだ。

自分たちで作ったイカダで海に漕ぎ出す

自分たちで作ったイカダで海に漕ぎ出す

「自分たちで作ったイカダが動いて、みんなで漕いだことが楽しかった」
「ジュージューと焼きながら作ったハンバーガーがおいしかった」
「夏の大三角を見たのが初めてでびっくりした」

4日ぶりに東京に戻ってきた子どもたちは、報告会できらきらとした笑顔で思い出を語る。

ワタミは、子どもたちに、人は何のために生まれ、どう生きるのか、を考えるきっかけを提供したいという思いで1999年から毎年、わたみ自然学校を開催してきた。「命」「自然」「友達」「生活習慣」「夢」の5つのテーマを軸に展開している。

わたみ自然学校は、子どもたちが自然と触れ合いながら、共に参加する仲間や大人たちとの交流を通じて、「夢を見つけることの大切さ」「一人ひとりの可能性の大切さ」を体感し、未来を担う子どもたちが持続可能な社会を築く力を伸ばすことを目指している。ワタミ社員が「先生」として引率する。

■被災の経験から命の大切さ学ぶ

東日本大震災津波伝承館では、被災当時の話を聞いた

東日本大震災津波伝承館では、被災当時の話を聞き、教訓を学んだ

 

1日目は、津波の事実と教訓を伝承し、復興の姿を国内外の人々に発信していくための施設「東日本大震災津波伝承館」を見学した。実際に被災した方から、津波の恐ろしさや逃げ方を聞いて、「命の大切さ」や「命の守り方」について学んだ。夜の星空体験では、夏の大三角や流れ星を見ることができた。

2日目には、「奇跡の1本松」を見学。実際に目にした子どもたちからは、「たった1本で立っている奇跡の1本松の姿に感動した」という声もあった。

ハンバーガー作り

みんなでハンバーグ作り

お昼は、オーガニックランドでハンバーガーづくり。子どもたちは「みんなで焼きながら作ったのが楽しかった」と話し、「みんなにも暑い日の熱いハンバーガーを食べてみてほしい」と笑った。

午後は、オーガニックランドで栽培された有機野菜の収穫体験。白いナスやピーマン、トマトなどを収穫し、手紙と一緒に家族に送った。子どもたちは「トウガラシが辛くて死にそうだった」と笑顔で振り返る。

オーガニックの野菜を収穫

ワタミオーガニックランドで育った有機野菜を収穫

広田湾では、カキの養殖場を見学。「1つの場所で、50~60キロのカキが獲れると聞いて驚いた。いろいろ学べて楽しかった」。

3日目は、タイヤを使って自分たちでイカダ作り。班ごとにチームワークを発揮して、海へ漕ぎ出した。多くの子どもたちが、最も印象に残った経験にイカダ作りを挙げ、みんなで力を合わせたことや、海で遊んだことが深く思い出に刻まれたようだ。

イカダ作り

チームメイトと協力してイカダ作りに取り組んだ

■キャンプファイヤーで夢を伝える

キャンプファイヤー

夜にはみんなでキャンプファイヤーを楽しんだ

わたみ自然学校が大事にしていることの一つが、「夢を見つけることの大切さ」だ。子どもたちはプログラムを通じて「夢」について学びながら、3日目の夜に「夢の作文」を書いた。サッカー選手、学校の先生、料理人、医師、獣医師、薬剤師、イラストレーターなど、子どもたちはさまざまな将来の夢を語る。

わたみ自然学校の亀本伸彦教頭(ワタミ株式会社宅食人材開発部本部長)は、「子どもたちは、4日間を通じて、命や夢を持つ大切さを感じたと思う。夢の作文を発表することで、自信につながり、ほかの子の友達の夢を知って刺激にもなったと思う。友達に対してのつながりが深まったように感じた。子どもたちのおかげで、私たち自身も元気をもらえた」と語った。

集合写真

「第24回 陸前高田わたみ自然学校」に参加した子どもたち


社会との関わりや、人や社会、地球を元気にする取り組みなどを紹介します。