横浜訓盲学院バザーで屋台、交流の場を食で支援

2019.11.19 食

好天にめぐまれたバザー会場は多くの参加者で賑わった

好天にめぐまれたバザー会場は多くの参加者で賑わった

視覚や聴覚などに障がいのあるお子さんへの教育・支援を行う「横浜訓盲学院」のPTAが主催するバザーが11月16日、同学院で開かれた。ワタミグループはボランティアスタッフとして参加し、焼きそばや焼き鳥を焼いて提供。1時間強でほぼ売り切れるなど好評で、子どもたちやその家族、地域住民たちに喜ばれていた。ワタミのバザーへのボランティア参加は、20年ほど毎年続けられている。

会場は子どもの遊び声や参加者の談笑の声で終始賑やかだった

会場は子どもの遊び声や参加者の談笑の声で終始賑やかだった

当日は晴天のなか、同校に通う子どもたちが製作した木工雑貨や手作りパンやジュース、また県内の作業所で目と耳に障がいのある方がリサイクル布を使って製作した布製サンダルや巾着などの布製品、その他寄付された食品・衣類・雑貨などが集まり、多くの人びとで賑わった。

同学院だけでなく、他地域の作業所で製作された文具や雑貨など様々な品が並ぶ

同学院だけでなく、他地域の作業所で製作された文具や雑貨など様々な品が並ぶ

バザー開始の12時に焼きそばと焼き鳥の販売が始まると、多くの人が列をつくり、野外での昼食を楽しんでいた。

ワタミの江藤真見子さんは、昨年に続き2回目の参加。「『今年も良い匂いするね』『美味しかった』と喜んでくれるのがうれしい」と話す。

お客さんに品物を渡すワタミの江藤真見子さん(右女性)

お客さんに品物を渡すワタミの江藤真見子さん(右女性)

江藤さんはワタミ入社時のボランティア研修で、横浜訓盲学院に初めて訪れた。生徒らと交流するなかで、その場に明るく温かい雰囲気が流れていたことが印象的だったという。「障がいのある方のお手伝いをさせて頂くことが、自身の成長や色々な気付きを頂くことにもつながるということを学んだ」と話す。

横浜訓盲学院は、日本で唯一の私立の盲学校だ。視覚障がいだけでなく、他の障がいを併せ持った重度障がい児を対象に、個性に合わせた教育・支援を実施。幼少部から小中高等部、高等部専攻科など3歳から21歳までの生徒が通う。普通科のほか指圧師や鍼灸師の資格を取得する理療科を設置している。

横浜訓盲学院は130年の歴史を持つ

横浜訓盲学院は130年の歴史を持つ

同学院の古田伸哉教頭は「障がい者が自立するために必要なことは周りの人や社会が障がいを理解すること。それとともに、(生徒が)自分の気持ちや思いを他者に伝えることが大切。自分の好きなことをみつけてほしい」と話す。

バザーには、在校生とその家族だけでなく卒業生や、支援に関わる関係団体、つながりのある事業者など、様々な人びとや団体が参加しており、障がいについて気軽に理解や交流を持つことのできる場となっていることが感じられた。

ワタミグループの当日の売り上げ91,000円は、同学院に寄付した。広報部の菅則勝さんは「料理を喜んで頂けることは、飲食店を展開する事業者としても嬉しい。また本業以外にも様々なボランティア活動に参加することは、社員にとって貴重な機会だ」と話した。


社会との関わりや、人や社会、地球を元気にする取り組みなどを紹介します。