有機レモングラスのボディソープ、NPOと開発

2016.02.23 自然

完成した製品を手にするNPO法人チルドリンの蒲生美智代代表(左から3人目)と、ワタミ株式会社経営企画本部の渡邉将也氏(同4人目)

完成した製品を手にするNPO法人チルドリンの蒲生美智代代表(左から3人目)と、ワタミ株式会社経営企画本部の渡邉将也氏(同4人目)

ワタミファーム&エナジー株式会社とNPO法人チルドリン(東京都中央区)(以下チルドリン)は有機レモングラスを原料にしたボディソープを共同開発し、今春発売する。植物性の原料のみを使用し、化学物質をできる限り排除して製造した、企画者たちの熱い思いが込められた商品だ。

原料として使用される有機レモングラスは、ワタミグループが支援する公益財団法人School Aid Japan(以下SAJ)が運営する農場「SAJ Farm」で栽培されたもの。「SAJ Farm」は現地の就労支援を目的として2010年より稼働しており、今回のボディソープの開発が、将来的にはさらなる雇用の拡大につながる見込みである。企画開発を手掛けた渡邉将也氏(ワタミ株式会社 経営企画本部)は、「NPOの活動や途上国を支える役割を果たしたい」と話した。

今回発売する「チルドリン 凛の木 ナチュラルボディーソープ」は、チルドリンが企画する「凛の木プロジェクト」の一環として開発された。同団体は、子育て中の女性たちの自己実現や学びを支援するため、イベントやカフェの運営などを行う。凛の木プロジェクトは、メンバーとともに環境に配慮した生活を提案する企画。チルドリンの蒲生美智代代表は、「自然や子どもにやさしく、命の循環を伝えるという本プロジェクト推進にあたって、思いを形にした商品を求めていた」と話す。

今回開発されたボディソープは、ワタミファーム&エナジーが、「SAJ Farm」で生産された有機レモングラスを使ってチルドリンのブランドでOEM生産をする形だ。

ワタミは2002年にワタミファームを設立して有機農業に取り組んでいる。農産物の卸販売などはこれまでも行っていたが、社外からの委託に答えて製品開発するのはこれが初めて。

渡邉将也氏は、「NPOなど他の団体との協働で商品開発を手助けすることで、サービス業だけでなく1次・2次産業をもつワタミの持つ強みが生かせる」と意気込みを語った。

今回開発されたボディソープは、チルドリンのネットワークやイベントのなかで販売を予定している。

※OEM: Original Equipment Manufacturerの略。相手先ブランドの製品を製造すること。

社会との関わりや、人や社会、地球を元気にする取り組みなどを紹介します。