高知の特性を活かし、「一次産業で元気にしたい」

2015.12.18 農

土佐ひかりCDMは創業6年目にして黒字化を達成。近藤広典代表は、その奮闘のエピソードを話した。

土佐ひかりCDMは創業6年目にして黒字化を達成。近藤広典代表は、その奮闘のエピソードを話した。

みんなの夢をかなえる会(東京・大田)は、さわかみ一般社団法人と協働し、夢をビジネスにつなげる方法を学ぶ「夢アカデミー」を開講している。2015年の最終回となる講義が12月14日、都内で行われ、土佐ひかりCDM(高知市)の近藤広典社長が登壇。一次産業を通した地域活性に取り組む近藤社長は、「農業はあくまでも手段。手段にとらわれず目的を見つめ、何が必要かを考えるべき」と話した。

近藤社長は「販売価格が低いのに、生産コストが膨らんでいる」と一次産業の課題を指摘。多くの農家は肥料や飼料などを海外から輸入しており、その分費用がかさみ、単体事業では採算を取りづらい現状がある。

土佐ひかりCDMでは、自社ブランドの肥料やニラ、放し飼い地鶏のたまごなどを生産しているが、社内で肥料や飼料まで製造しているという。肥料自体にも、水産業が盛んな高知で発生した魚の残さを活用する。

■学生と農業をつなぐ

同社は農業・漁業・畜産・教育の4分野で事業を展開しているが、若手世代を事業に巻き込んでいくため、特に「教育」に力を入れている。他大学と協力して授業を受け持ったり、地元の高校生に勉強を教えたりすることで、学生が農業に出会うきっかけをつくり、生徒の親世代である地元農家との関係性構築にも役立てている。

複数の一次産業に取り組む同社だが、近藤代表は事業の目的について「地元の特性を生かして高知を元気にすること」と話す。高知県内で人口の多い一次産業従事者にアプローチすることで、高知を盛り上げたい考えだ。農業はあくまで手段であることを強調した。

土佐ひかりCDMのニラやたまごは栄養価が高く、特にたまごは「情熱のろべると」とブランド化している。だが、近藤社長は、「ニラ・たまごなど特定の分野で成功しても、モノを軸にしてしまうと、その商品価値が下がったときに衰退してしまう。手段ではなく目的をベースにすべき」と説く。事業領域にこだわりすぎない姿勢や、事業における心構えも話した。


社会との関わりや、人や社会、地球を元気にする取り組みなどを紹介します。