ワタミ、ロジスティックスセンター開設で食品リサイクル・ループを強化
2015.08.13 農
ワタミグループの100%子会社のワタミファーム&エナジー株式会社(東京・大田)は、2014年7月、東京・足立にロジスティックセンターを開設。関東県の外食店舗から出たリサイクル可能な廃棄物を集約することで、資源ゴミを再利用、食品残さからは良質な堆肥を製造することができる。ワタミグループでは、食品リサイクル法に基づき、食品リサイクル・ループの構築に取り組んでいる。
食品リサイクル・ループとは、食品循環資源の再生利用の取り組みを認定することで、再生利用の促進を図る制度だ。ワタミグループのリサイクルの仕組みは、食品関連事業者、特定肥飼料等の利用者、特定肥飼料等製造業者が連携して、循環していく効率的なモデルだ。
関東圏のワタミグループ外食店舗約100店から排出された資源ごみや食品残さなど、全ての廃棄物は、新たに設立されたロジスティックセンターで集約する。その内資源ごみは100%リサイクル。食品残さは異物や水分を除去した後、土づくりセンターへ運ばれ堆肥化される。堆肥はワタミファームの土壌に利用され、栽培された有機野菜は、再び食材として店舗に戻る循環型の仕組みだ。
ワタミグループは2010年環境省より、食品リサイクル・ループの認証を取得するなど、外食産業のなかでも先進的な食品リサイクルへの取り組みを行ってきた。だが、リサイクル法で定められる再生利用等実施率は外食産業の達成率は、他業界に比べてかなり低い。2012年度では、食品製造業が95%に対して24%と厳しい状況だ。
2015年7月には、リサイクル法の基本方針が新しく定められ、より厳しい目標値が設定された。リサイクルに関する基本方針には「食品リサイクル・ループの形成を促進」とある。自社だけの取り組みではなく、ワタミグループは業界を牽引し、リサイクル率を向上させることも求められている。