ワタミ、PPSへ参入、将来は再生可能エネルギーの普及へ
2015.08.13 自然
ワタミグループの100%子会社ワタミファーム&エナジー株式会社(東京・大田区)は、電力自由化に伴い大手電力会社以外も電気の供給を行うことができるPPS(特定規模電気事業者)へ2014年5月に参入した。ワタミグループでは、自然エネルギーに力を入れており、風車やソーラーパネルの設置を進めている。将来的には、グループの電力約20%を自社で発電した再生可能エネルギーでまかなう計画だ。
ワタミグループでは、2020年までにグループ全体の環境負荷(CO2)を、2008年度比で50%削減(売上高当り)するという方針を掲げている。これまでも、エネルギー管理システムを導入し、電力を見える化することで電力消費を抑えるなど、様々な取り組みを実施してきた。CO2削減のため、風力発電やソーラーパネル設置による自然エネルギー事業を強化している。
2012年には、秋田県にかほ市で、1号機となる風車を稼動し風力発電事業に参入。現在は3基の風車が稼動していて、合計6000kWhの出力が可能だ。2013年からはメガソーラー事業にも参画し、風車と合算するとワタミグループの約20%の電力を供給することができる。2016年竣工予定のむかわメガソーラーを合わせれば、約30%相当になる。
現在は自社施設の電力は売電しているが、将来的に発送電分離が実現されれば、自社の再生可能エネルギーを用い、ワタミグループの各施設へ利用する予定だ。今回のPPS参入はこの仕組みを構築するための足がかりとなる。
ワタミファーム&エナジーの小出社長は「50%削減に向けたロードマップでは、日常の節電で約13%、LED照明の導入などの設備改善で約17%、風力・太陽光発電などの環境投資で約20%の削減を見込んでいます」とコメントする。
ワタミグループとして再生可能エネルギーを普及させ、「美しい地球を美しいままに、子どもたちに残していく」ことが目標だ。